若者がゆく、北のユースホステル旅

かつての勢いが衰えたユースホステル(と時々ゲストハウスととほ宿)、そしてランドナーを愛してやまない若者による北海道中心の旅行記と観光紹介。宿への愛が強すぎて、つい評価が甘めになるのはご愛嬌。

宿紹介: ドラム館 〜珍宿、怪宿、でも素敵な宿〜

ついに私の定宿を紹介することにいたしました。まぁSNSで繋がってる方は何度も見てて知ってますよね。今更ですよね。でも書きます。書かない訳にはいきません。

 

そう、ドラム館。

ドラム館。。。

 

ドラム缶ではありません🙅‍♂️🛢🙅‍♂️

 

ということて新得の屈足(くったり)にあるとほ宿、ドラム「館」の紹介に参ります。

 

まず新得は帯広の少し札幌寄り、十勝の最西端に位置します。そして新得駅は全特急列車の停車駅。利便性は抜群です。もちろん駅からは送迎してくれます。

 

そして宿の外観はこちら。

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あっ、これは出発前の集合写真です。この宿は僕と同い年で1992年オープン。まだまだ十分綺麗な外観を保っています。

ただし内装は所々古さが感じられ、さらには壁にはごちゃごちゃと色々貼ってあり、雑多な雰囲気。また猫による引っ掻き傷で壁は傷だらけです🐈笑

水回りも古いタイプのものでオシャレとはいえません(お風呂は使ったことがないから知りませんが)。

ただトイレはボットンですがヒーターが設置してあり、不快さもありません。

 

さて、施設について説明したもののそんなことはこの宿ではどうでもよいのです。ここのメインはあくまで「人との交流」これに尽きますので。ですがそこに触れる前に他の部分の紹介を済ませておきましょうね。

 

あと紹介すべきなのは食事ですね。まずは写真をご覧ください。

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3枚目は正月のおせちなので特別ですが、見てわかるように、すき焼きどーん!唐揚げどーん!鍋どーん!というような男らしい料理が中心です笑

料理にこだわっている宿には勝てないかもしれませんが、美味しいです。基本的に酒に合うおかずなので、酒好きには嬉しいところ。また時期によってはその日取れた行者ニンニクや庭で取れたアスパラなんかが食卓に上ることも。これらに関しては感動するレベルでおいしいです。

 

 

 

はい、一般的な宿紹介はこんなもんにしておきましょうね。ここからはこの宿の変態な部分の紹介に移ります。

 

 

まずは宿主の紹介。こちらはペアレント夫妻とお兄さんの3人で運営されています。

 

「おっさん」: メインで切り盛り。ダジャレばっかり言ってる下ネタ大好きヒゲのおじさま。

「兄ヤン」: おっさんのお兄さん。下ネタ大好き。

「みほさん」: 唯一の常識人。ドラム館の良心。

 

やばそうに聞こえますが皆さんとっても良い方です!勘違いなさらぬよう。

続いては宿に到着してから果たしてどうなってしまうのか、紹介して参りましょう......

 

 

まず到着して向かい入れられ、いきなりおかしい所に気づくはずです。案内されたリビングにはなぜか楽器が並んでいるということに。

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また到着後記入をする宿帳になぜか「好きな音楽」、「ニックネーム」、「何かひとこと」というおよそ宿泊には関係のなさそうな設問が並んでいることに。

「まぁとほ宿は旅人同士の交流があるしそんなもんかなぁ・・・」と思ってこちらには大人しく記入しましょう。すると恐らく好きな音楽にはなんらかのツッコミが入りますそんなもんです。

 

続いて宿泊者を近くの温泉に案内してくださるということで宿主と一緒に行くのですが、これほぼ全員参加です♨️

普通は希望者だけ、というような宿が多いと思います。ですがここは、遅い時間に到着する、先に入ってきた、とかいう理由なしに行かなかった人を少なくとも私は見たことがありません。

もし抵抗があっても行った方が早く馴染めて夜楽しめますよ!とりあえず行っとけ!それにやっぱり温泉気持ちいいですしね!

行くのは基本的に「くったり温泉レイクイン」。ただ業績が悪いのか休館中(2020.3現在。春再開予定)なため、現在は「新得駅前温泉」を利用している様子。

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レイクインがスーパー銭湯然とした立派な温泉であるのに対し、こちらは浴槽が一つしかありません。ただしトムラウシ温泉のお湯を運んできているそうで、泉質は抜群です。どちらも甲乙つけがたいですね。

 

そして帰りになぜかスーパーかコンビニに寄ります。何ってつまりお酒の購入タイムです。基本的にお酒は持ち込みということで、我々酒飲みには非常にありがたいシステム。

 

さて、宿に戻ったら食事の準備をして晩ご飯です。ですがここで注意。基本的に帰ってから作り始めるので食べ始めるのはだいたい19時を過ぎます。遅いと20時近くになります。ビールのフライングで我慢しましょう🍺

さぁ出来上がったら皆で一緒に夕食です。先に紹介した男の料理と、おっさんのしょーもないギャグをつまみにビールを頂きましょう🍺笑

さて、食べ終わってお酒も入ってきたところで、ここからがドラム館のメインイベントです。

 

まずは写真。

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一体何事でしょう。皆さん楽器を弾いたり歌ったりしていますね。

そう、見ての通り、セッションしているのですドヤァ!!なんかね、毎晩セッションするんですよ。こんな宿他に見たことありませんまぁまぁ意味がわかりません。みんなで歌うくらいなら稀にあるんですけどね。泊まっているホステラーまで楽器弾いてセッションってどういうことやねんと笑

そして楽器できなくても歌うとか手拍子とか、思い思いに参加することができます。なんなら人が少なければ楽器経験が一切なくても手取り足取り教えてくださるなんてことも。

ハードルが高そうに思えますが、楽器がからっきしダメ、しかも音痴な知り合いも楽しんでました。きっと大丈夫、みなさんも楽しめます🙆‍♂️

 

する音楽はベンチャーズ(古い!)や昔のフォークソングが中心。ですが集うメンバー次第では最近の曲をしたり、リクエストに答えてくださることも。とにかくなんかしら楽しめるのでご安心ください。お酒を飲みながら北の大地で音楽に浸る、贅沢なもんですよ。また宿主の一人、兄ヤンのギターはプロ顔負け。ベンチャーズメドレー(ほぼ毎日やってる)では心地よいギタープレイを満喫できます。

 

さて、これを夜遅くまでやる訳ですが、これが終わればみなさんもドラム館の一員の仲間入りです。この時にはドラム館にどっぷりハマってしまっていることでしょう。いつかの私のように、帰りたくなさすぎて泣きそうになる気持ちも分かって頂けると思います。

というか帰りは本当に盛大に見送りしてくださるので冗談抜きで泣けます。

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全員と握手して、見えなくなるまで手を振ってくれます泣ける・・・。

 

 

とまぁこれがドラム館の全貌です。あと紹介しておきたいのは年越しですね。

基本は上記と同じなのですが、年越しの瞬間は近くの屈足神社⛩で迎えます。「あれっ?」って思ったそこのあなた。「普通やん」って思いましたか?

そこはやっぱりドラム館。ここでも歌いますwww

おっさんや兄ヤンのギターをバックにフォークソングを中心に歌います。岬めぐり、落陽、遠い世界に・・・等々、某最果ての島にあるユースホステル でも定番な曲がずらり。寒空の中古き良き名曲を歌う気持ちよさ。たまりませんね。一般参賀者から迷惑がられていないのか甚だ疑問でしたが、神主さん曰く「何十年もやってるから、むしろないと寂しい」とかなんとか笑

そして夜遅くまでどんちゃん騒ぎしてるため、1/1の始動は昼前になりがちです。堕落。だがそれがよい。しっかり年明けから活動したい人は別の宿に移った方がいいですね笑

 

 

ということで長くなりましたが、私のこよなく愛するドラム館の紹介をこれにて終えたいと思います。

ふざけた宿ではありますが、人のあたたかさや、人のつながりの素晴らしさを再確認することのできる本当に稀有な宿です。

一人旅では寂しくなることもありますが、ここに帰ってくると家に帰ってきたような安心感があり、改めて一人旅をしてて良かったなぁと思える次第です。皆さんも是非一度いらしてください。宿主、常連一同首を長くしてお待ちしております🙇‍♂️

 

あっ、もし行かれる際は是非私にご一報を。おっさんにサービスするようよろしく伝えますので笑

それでは。